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2023.01.25 デリケートゾーンのお悩みに

デリケートゾーンの症状は年齢や月経周期等に応じて様々な症状が出ます。

例えば

萎縮性腟炎 閉経後女性ホルモンが減少することにより起きます。腟内が乾燥した感じや、かゆみ、痛み等の症状が出ます。乾燥した粘膜が擦れあい腟内に軽度の裂傷が生じ、おりものの色に変化が見られたり、少量の出血が生じることがあります。性交渉をする際に痛み等も主な症状の一つです。治療としては女性ホルモンの補充を行うことで症状を改善させることが可能ですが、人によっては乳房痛や不正出血等が出る方もいらっしゃいます。

カンジダ腟炎 白くボロボロしたお豆腐のようなおりものが多く出ます。また腟内のかゆみが強く現れます。疲れや睡眠不足、免疫力が低下している時等によく見られます。また、月経前に毎回症状が出るという方も多くみられます。治療は腟内に薬を入れます。1週間かけてゆっくり溶けて効いてきます。(毎日6日間入れるタイプもあります)外陰部の皮膚にかゆみがある場合には外用薬を使います。現在は市販薬が発売されていますので該当する症状がある場合にはまず市販薬を試してみるのもいいでしょう。パートナーへの感染を気にされる方が多くいらっしゃいますが、基本的には性感染症ではありませんので心配はありません。

細菌性腟症 腟内には腸管内と同じように善玉菌と悪玉菌がいます。そのバランスが崩れ、悪玉菌が増えた状態になると、魚が腐ったような特徴的なにおいがしてきます。かゆみ等はありません。治療は腟錠の挿入もしくは内服薬により悪玉菌を抑えます。クラミジアや淋菌感染等でもにおいのあるおりものが出る場合がありますのでにおいが気になる場合には検査をしましょう。

症状からみると

おりものが多い 上記の疾患ではおりものが増えることがあります。検査をしても何も異常がない場合もあります。おりものは常に月経周期のホルモンの変動に伴い量も性質も変化していきます。検査をしても異常がない場合には正常な範囲と判断されます。

痒みが強い 萎縮性腟炎、カンジダ腟炎等でかゆみを生じることがあります。萎縮性腟炎は乾燥によるもの、カンジダ腟炎は真菌感染によるかゆみです。それぞれに応じた治療により症状が改善します。また最近はトリコモナス原虫、マイコプラズマ、ウレアプラズマ等の感染によるかゆみも増えてきています。(現在ウレアプラズマの検査は保険ではできません。)

性交痛 萎縮性腟炎による乾燥や、さまざまな感染症による腟内の環境の悪化により性交痛が生じることがあります。これらは治療により症状の改善が望めます。産後やピル内服中にも女性ホルモンの減少により同様の症状が出る場合があります。乳がん等でホルモン治療を行っている場合にも萎縮性腟炎ににた症状が出る場合がありますが、萎縮性腟炎と同様の治療を行うことはできません。

デリケートゾーンの悩みは年齢や患者さんそれぞれの背景により異なります。治療により改善ができる場合はまだよいのですが、実際には異常がなく症状を改善させるための治療のご提案がなかなかできない場合も多くあります。

異常がないけど症状が続く場合、ホルモン剤を使うのに抵抗がある方や治療中でホルモン剤の使用ができない方に腟内サプリメント(ジェル)としてご利用いただけるものがあります。

外陰部のかゆみのみで腟内の症状のない方にはアノワがお勧めです。https://anowa41.jp/

 3300円/本

外陰部のかゆみには弱ステロイドを含有した処方薬で改善がみられることがありますが、症状が繰り返す場合があります。アノワ41には天然成分が多く配合されています、また善玉菌である乳酸菌も含まれているジェルです。ステロイドの長期使用に抵抗がある方、さまざまな外用薬を使用しても症状が改善しない方にお勧めのジェルです。しっかりとした保湿効果がありますがべたつきはありません。

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